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スプーンづくりに向いてる木の特徴
生木を使う木工グリーンウッドワークで人気のスプーンづくり。
身近な木を材料にできるし、ナイフと斧があれば取り組めることも人気メニューとなっている理由でしょう。
よく聞かれる質問がこちら↓
「スプーンづくりに向いてる木はなんですか?」
漆科の木やキョウチクトウなど有毒性のある木以外なら基本的になんでもOKですよ。
とお伝えしています。
とはいえ実際にいろんな木でグリーンウッドワークをやっていくうちに、
「これは向いてないんじゃないか?」
という木も出てきます。
ということで今回はスプーンづくりに向いてると思う里山の樹種ベスト3を発表していきます。
硬すぎず、柔らかすぎず、粘りがある木
その前にどんな性質の木が手道具での加工に向いてるのか?についても触れておきましょう。
生木ラボが考えるスプーンづくりに向いている木の性質は「硬すぎず、柔らかすぎず」です。
なおかつある程度の粘りがある木。これが結構ポイントです。
ドングリのなる木は基本的に硬くて重く、しっかりしています。
杉やヒノキ、イチョウなどの針葉樹は柔らかくて軽いです。
いずれも手彫りで削るには硬すぎたり、粘りがなかったりして削っていてしんどくなることが多いです。
上達のために挑戦するのはよいですが、ちょっとやってみたいって方にはおすすめできません。
硬すぎてうまく刃が食い込まなかったり、柔らかすぎて木の繊維がボソボソになってしまいます。
生木なのでサンドペーパーもすぐに目が詰まってしまいかかりません。
グリーンウッドワークでやるならよく研いだスカッと切れる刃物で仕上げるのがいいでしょう。
【動画】グリーンウッドワークで使うナイフを研ぐ。基本的なやり方を紹介します。 グリーンウッドワークで使うナイフを簡単に研ぐ方法とは?【必須テク】スプーンづくりに向いてる木ベスト3:鬼ぐるみ
ということでおすすめ第3位は鬼ぐるみです。
鬼って言うから強そうですが、いざ削ってみたら柔らかくてサクサク削れちゃいます。
とはいえ粘りもあるので針葉樹のようにボソボソにもなりにくい、手彫りに向いている木です。
木の実としてくるみもよし、殻ごと潰してくるみ油を塗布してもよし。
成長も早いので剪定した枝を使えるといいでしょう。
スプーンづくりに向いてる木ベスト2:アカメガシワ&ネムノキ(同点)
第2位はアカメガシワです。
同点でネムノキもランクイン。
どちらも聴き慣れない木なのかもしれませんが、里山によく生えています。
アカメガシワにいたっては街中にも生えていて、繁殖力も強く放っておくと大木になるのですぐ刈られてしますようです。
ネムノキは谷筋によく生えている印象。6月〜9月頃にかけてピンク〜赤色の花を咲かせます。
いずれも直径40〜50cmくらいのものを見たことがあるくらい、そこそこ太い木になります。
どちらも成長が早く、鬼ぐるみのように柔らかさと粘りがあり、スプーンづくりにかなり適していると言えます。
鬼ぐるみとネムノキは少し独特の匂いがありますが、アカメガシワは無臭で、口にするカトラリーの材料としても万人受けするでしょう。
手に入った場合はぜひスプーンを削ってみてください。
スプーンづくりに向いてる木ベスト1:桜
日本人が大好きな桜。堂々の一位です。
鬼ぐるみなどと比べると硬さはありますが、ドングリ系の木のようなゴリゴリとした硬さはなくしっとりとした硬さとも言うべき上品さを感じます。
それでいて緻密さもあり、ボソボソするようなこともほとんどありません。
捻れて育つので逆目でベリッと持っていかれることはありますが、そのあたりのクセも楽しめるくらい削りがいがある木です。
山桜、ソメイヨシノの他にも品種がいろいろあります。
なかなか手に入りませんが枝垂れ桜とかもおもしろいでしょう。
あなたのスプーンウッドベスト3はなんですか?
今回は生木ラボが思う「スプーンづくりに向いてる木ベスト3」について紹介してみました。
コメント欄でぜひあなたのベスト3も教えてください。
うつわを手彫りする場合は丸のみと木槌を使いますが、そうなるとドングリ系もランクインの可能性あり!となっておもしろいですね。
また時間があれば手彫りのうつわに向いてる木についても触れていきたいです。
ではまた別の記事でお会いしましょうー