長年の夢、ついに実現です。
滋賀県の彦根市にできたキャンプ場にて、木のスプーンづくりのワークショップを開催しました。
当日の様子を振り返るレポートをお楽しみください。
目次
Nodayama Time(ノダヤマタイム)さんでグリーンウッドワーク
会場となったのは滋賀県の彦根市にあるキャンプ場、Nodayama Timeさん。(インスタへ飛べます)
ご実家は不動産業を営まれていて、里山の再生事業を率先しているのは加納華菜さんです。
山の整備で出た丸太の行き先に困っていたストーリーを拝見してご連絡したのがきっかけで知り合うことに。
Nodayama Timeについて
2019年に不動産業のお客様から「山を手放したい」と相談があったことをきっかけに、ここの山と関わるようになったそうです。
はじめはよい買い手が見つかれば手放すつもりだったそうですが、長年放置され荒れ果てた山なのでそうそう買い手が見つかることもなく時間が過ぎて行きました。
さらにそうした山の環境は暗く、人も寄せつけないため不法投棄の目隠しになりやすく、投棄されたゴミの問題もありました。
とはいえ、このまま放置していては自然災害を引き起こしかねないし、近隣住民の家屋も近い環境なのに、このままではいいのか!という葛藤があったそうです。
はじめはご家族だけで整備活動をされていましたが、すぐに限界がきてボランティアを募るようになりました。
そこから数年かけて、再び人が集まれる山の再生を目指し「大人の秘密基地」をテーマに掲げ活動が本格的にスタートしました。
地域の木を産業廃棄物にせず暮らしに取り入れる方法=グリーンウッドワーク
木を捨てずに手を加えることで暮らしに取り入れる。
大きな電動機械や作業場がなくても、斧やノコギリ、ナイフなどの昔ながらの道具があればできる、しかも山の中でもできる。それがグリーンウッドワークの魅力でもあります。
乾燥していない状態の木を材料として使えるので、身近な場所にあった木を材料にできるのも他の木工とは違う点です。
ということで個人的に始めた「地元の木を使い切るプロジェクト」(仮)に加納さんが呼応する形でNodayama Timeでのワークショップが決まりました。
木のスプーンづくりは山で木を伐りだすところからはじまる
目の前で生えている木を材料として実際に伐りだすところから始まりました。
ワークショップ参加者と一緒にNodayama Timeの山へ分け入り、どういう樹種があるのか確認しながら伐る木を選びました。
持って降りるために運びやすい長さに丸太を玉切ります。
小学生、中学生にもノコギリで切ってもらいました。
身近な山の木を生活に活かす知恵=ウッドクラフトWoodcraft
昔ながらの手道具を使いそれぞれのペースでスプーンの形に近づけていきます。
木工で斧を使う経験が日常生活ではほぼないので、なかなか慣れるまで苦労されている方が多かった印象です。
扱いに慣れてくると楽しさも出てきたのか「帰ったら道具揃える!」なんて声も聞こえてきました。嬉しいですね。
生の木からつくるスプーン、完成
はじめて作るスプーン、しかも立っている木を伐採するところからです。
まさに一日仕事。それでも集中して最後まで一緒に道具の扱い方やコツなどレクチャーを熱心に聞いてもらえて嬉しかったです。
刃物の研ぎ方、メンテナンス、選び方など、なかなかお伝え仕切れずでしたが、今回のワークショップをきっかけに日本の山との関わっていく方が少しでも増えたら何より企画をした甲斐があります。
出張ワークショップのご相談もお気軽に
今回はNodayama Timeさんとのコラボレーションという形でグリーンウッドワークのワークショップを開催することができました。
このような機会をつくってくださったNodayama Timeの加納さんには感謝しかありません。
山に分け入り、自然環境を観察して材料を調達するという部分も堪能できる貴重な会となり大変嬉しく思います。
今後も豊かな自然の中でじっくりと木を削る会を開催していけたらなと考えています。
近隣以外でも「こんな体験プログラムを企画してほしい!」などのご相談も受け付けておりますのでお気軽にお声がけください。
過去のワークショップ開催の例
この時は市内の雑貨店で豆皿づくりでした。
スプーン、フォーク、パン皿、料理へら、スツールなどもできます。